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「確かに私はフィナーレに襲われたけど、それに関してはもう大丈夫。
それで、どうして私かフィーネの力が必要なの?」
「あの3人から神の力を奪い、私と共に自然の女神となって欲しいのです。」
イニーツィオから発せられた言葉は予想外のものだった。
自然の女神に……
私はモンスターの女神なのに?
「どうしてあなたじゃダメなの?
あなたこそ正真正銘の自然の女神でしょう?
あの3人を倒す事は簡単なはず。
さっきだって、圧倒的な力の差だったように見えたけど?」
その質問をイニーツィオは予期していたようだった。
「先ほど言ったように、私には魔力があまりありません。
この自然を管理しきれていないのです。
ましてや、ここ最近は人間の開発などが影響して大量の魔力を消費しています。
もはや自然を保つには私一人の力では無理なのです。
それなのに、あの3人の神の力を手に入れてしまったら私の仕事が増えるだけです。
魔力が足りないのに、仕事だけが増えてしまう。
当然、管理しきれるはずなどありません。
これはこの世界の終わりを意味します。
だから、あの3人は私を恐れていないのです。
勝てないと分かっていながら、今日襲ってきた理由は、私があの3人を殺せないと分かっているからなのです。」
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