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この1週間、フィーネは目覚めない。
魔力なら、俺が十分すぎるほどあげたはず。
「フィーネ……」
フィナーレはベットに横たわるフィーネをみてそう呟いた。
我が妹ながら、やっぱり可愛い。
巫女服姿も純白の髪によく似合っている。
美しい純白の翼はまさに天使のようだ。
漆黒の翼を持つ俺は堕天使か悪魔といったところか。
ていうか、俺はやっぱりシスコンか?
心の中で苦笑する。
「フィーネ、用事を済ませたらまた来るからな。」
フィナーレはフィーネにそう言うと、漆黒の翼を広げてツリーハウスから飛び去って行った。
数分後。
フィーネの目がゆっくりと開く。
「ここは……」
起き上がり、周りを見渡す。
自らの翼を不思議そうに見る。
翼?
「ここはどこなの?
私は……
誰?」
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