第一章 奴隷

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人手がいるということは、その分 人件費が嵩むということである。 そんな、国では大抵賃金の安い奴隷が重宝されるのである。 最低限の衣食住の場所さえ与えておけば幾らでも働く「生きた機械」 中にはそれすらも与えられず、捨て置かれる者もあった。 理由は簡単である。金を払ってしまえば、それはもう人ではないのである。 法に左右されぬ、都合のいい存在。 アナンもその一人であった。
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