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6限目は、屈辱的なことだが翔輝に教科書を借りて授業を受けた。
ていうか、もう寝た。
テスト前がどうこう、とか言ってたあたしはどこかへいった。
なんだかまじめに授業する気になれなかった。
「なんだよ、せっかく見せてやったのに寝てたのかよ」
「ごめーん」
「まったく」
ふうとため息をついた翔輝。
いやいや、半分はお前のせいだ、翔輝。
***
「こころぉぉぉ」
「!? ‥‥凛花、なに」
「席替えしたいぃ」
「あたしに言わないでよ‥‥」
そういえば、春から一度も席替えしてない。
多分、5組だけ。
単に先生が面倒くさがってるだけだろう。
春からずっと翔輝の隣なんだよ!
おかげで世話‥‥、扱いにも慣れたし軽くお母さん扱いされるんだから。
「‥‥よっちゃんを説得しな」
「えぇぇぇぇ」
「だってそうじゃないと席替えできないじゃん」
「むぅ。
りんのとこから、こころまで席が遠いよぉ」
‥‥そんなことだろうとおもった。
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