隣の席の、広瀬くん。

噂のカレ

「よっちゃぁん、席替えしーよーうーよー」
「いきなりまじめな表情でなにかとおもったらそんなことか」
「そんなことじゃないよっ！ りんにとっては大事なことなの！」
「面倒くさいなあ‥‥」
「大事なことなのにー！」
「‥‥‥‥テスト返し終わったら」
「やった！」

奮闘( ？ )の末、テスト返し後に席替えすることを約束させた。
凛花、強者！

「やったやった～♪」
「でもあたしの近くなれるとは限らないよ？」
「それ言わないっ」
「はいはい」

そのあと、凛花と図書館で勉強しようということになって、図書館に行けば。

「‥‥‥‥ひと、ひと、ひと」

市内でもなかなか大きい図書館があると言われる我が校の、かなり広い図書館に。

「ひとだらけだね」

テスト前は流石にひとで溢れていた。

図書館は校舎とは別棟にあり、水曜日と金曜日は一般のひとも入館可能だ。

「どこか空いてないかなあ」
「えぇ、ムリでしょこの人数で」
「いい席しってる、空いてるといいんだけど」

ゆっきーが教えてくれたんだよね。