2年5組

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「──じゃあ、ここの問題‥‥‥‥はぁ」 チョークをコンコンと、黒板に軽く叩きつけて教室を見渡した先生が、ため息をついて見つめた先は。 私、‥‥の右隣。 「おい広瀬ぇー。 ‥‥橘、広瀬の頭叩いて起こしてやれ」 「はーい」 先生が呆れながら私に起こすように促した。 「しょーうーきっ」 小声で名前を呼びながらパシンっと頭を叩く乾いた音がした。 「ぃってぇ!! なにすんだよっ、こころだろ」 「前」 翔輝の言葉を無視して、前を指さした。 「前? なに?」 「問題の答えを言えと」 「え、あ。教科書ねえから、こころ見せてー」 「広瀬!寝てた上に教科書がないだと!? はあ」 ため息をつく先生。 そんな先生を無視してマイペースに机をくっつけて教科書を覗きこむ翔輝。 呆れるあたし。 笑うみんな。 もう‥‥。 「あーっと、えーっと。答えは3!」 「違うな。橘、わかるか?」 「4?」 「正解だ。広瀬はまず真面目に授業を聞け」 「1しかかわんねえじゃん、3と4」 「でも違うから仕方ない」 無理やり話を丸めた! と言いながら、あたしのノートに落書きし始めた。
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