2年5組

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なんだったんだろ……いきなり見つめてくるから。 不覚にも、あの翔輝にドキッとしてしまった。 「こころーっ! ごはん食ーべーよー」 「うん」 凛花と二人で屋上に向かう。 今日は晴れてるから、気持ちいいだろう。 「凛花のお弁当美味しそうだよね、いつも思うけど」 「ママが作ってるよー」 「だろーね。凛花、ドジって失敗してそう」 「そんなぁっ!ヒドイっ! ‥‥そうだけど」 「そうなのかい‥‥」 今日は晴れているからか、さっきから屋上のドアの開閉する音が忙しなく聞こえる。 「一気に入ってこればいいのにねえ」 「ムリ言うなって‥‥、‥‥曇ってきた?」 急に地面が暗くなって。 晴れていた空が曇り始めたのかと思って、ふっと空を見上げたら。 「っ!」 目の前には青でも鉛色でもなく、翔輝の顔だった。 「ふはっ、ブサイクな顔ー」 「あ、ちょっと!」 ブサイクと言われて反抗していたら、素早くあたしのお弁当から卵焼きを奪い、口に放り込んだ。 「あた‥‥」 「りんの卵焼きー!」 「おいっ!」 「りんが食べようと思ったのに!翔輝、ほんとにりんの最大の敵だぁっ」 「余裕で勝てるかなー」 「いやいや、あたしの卵焼きを食べた罪は重いからね」 「げ。やべー」 「おい翔輝!なにしてんだよ」 「あ、わり!」 今行く! と友達のもとへ向かう。 「卵焼き美味かったぜ」 そう呟き行ってしまった。 卵焼き、美味しかったって‥‥。 よかったぁ‥‥。なんか嬉しいな。 ‥‥寝ぼけながら作った卵焼きだけど、ね。
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