「脅してみる?」

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えりちゃんは、あたしの中学時代を知らない。 「う、うん、ちょっとね。男子が……っていうか、あたし人見知りで……」 「だって亮佑なんて、知り合ってもう1年も経つじゃん」 「えりちゃんたちが仲良すぎるんだよ。あたしはただのクラスメイトだから、あそこまで話さないの」 「そうー?まぁ、そっか」 半信半疑みたいだったけど、一応納得はしてくれたらしく、この話題はこれで終わり。 お願い。 取り繕っているあたしに、気付かないで。 先輩のことは、忘れたい。 この日は、初めて入る2年生の教室に行って、体育館で新入生を見て、新しく着任した先生の紹介を聞いて、午前中で終了。 その間、あたしはずっと、3年生の列に並んでいる金髪頭ばかり気にしていた。
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