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「リハビリ……?」
「俺のせいで付いた傷なんだったら、俺が治してやる」
ありがた迷惑。
余計なお世話。
先輩がやろうとしているのは、ショック療法。
一歩間違ったら、死んじゃうよ。
放っておいてくれることが、何よりも助かる。
そう言いたいのに、声が出ない。
呼吸も苦しい。
「こま……ります……」
「どういうことから始めたい?手でも繋いでみる?」
無視された……。
結構、頑張って喋ったのに。
「嫌です」
「ふーん」
今度は、聞き流された。
先輩って、こういう人だっけ?
そんなに、全てを知るほど一緒にいたわけじゃないけど。
もうちょっと……、ニコニコ笑って、優しかった気がする。
少なくとも、意地悪を言われたことなんてなかった。
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