赤の時代

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「昔はって言っても太古の話。 祀られたりしたさ。 今は無いけどね」 「寄生虫のアンタがかよ」 「名前だってあるけど、“今は"こ の体だからね。名乗るには相応し くない」 「名前か。因みになんだよ。名前 」 「酉――」 「ユウ?」 聞けば頷いたヤツに随分ノーマル な名前と感じた。 「酉の刻に誘ったから、酉。 なんて言われたけど、実際、丑三 つ時にも誘ってるからワケわから ないよね」 「寄生虫が。本当のキルリはどう したよ」 「異世界に飛ばした。 つまり、こちらは俺が彼方はキル リがってわけ」 笑いながら言ってのけたキルリ、 イヤ、酉にため息を吐くしかない 。
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