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「よっしゃ……間に……合った……はぁ……はぁ……」
現在、七時四十分。
家から五キロ離れた場所にある学校についた。学校の生徒も疎らに来ているが全員部活の朝練で来ている。
龍治はそこから歩いて部室に向かうと誰かが龍治の肩を叩く。
「よっ、おはようさん」
「おう、おはようさん」
肩を叩いてきたのは卓哉(たくや)。部活のチームメイトでおしゃべりなやつだ。
「朝から部活とかだるいよな~…」
「まっ、いいんじゃねえの?俺は時間潰しになるし」
「龍治っていつもその考えだよな。そこまでいくと羨ましいよ」
話しながら歩いてくと部室についた。部室に入ると他のチームメイトが朝練の時間までに着替えたり、携帯をいじったりしていた。
「「おはようっす」」
二人が挨拶するとみんなが挨拶を返した。
二人も朝練の時間まで時間を潰し、時間になると朝練を開始した。
☆ ☆
朝練が終わると全員、学生服に着替えて教室に向かう。卓哉とは別の教室なので「また部活で」と言って別れ、龍治も自分の教室に入ると龍治は席に着くなり、寝る体勢に入る。
「こら!起きとけ、龍治!」
何かで頭を叩かれ、顔だけ起こして誰なのかを見る。
目の前にいたのは由梨花だった。
由梨花とは幼馴染みで小学生からの付き合いだった。昔は一緒にアホなことをしていたのに今ではクラスの委員長として威厳を出している。
「るせー……寝させろ……」
龍は文句だけ吐いてすぐさまに深い眠りについた。
「ちょっと?……龍?龍!!……もう!」
由梨花はドスドスと足音を立てて自分の席へ帰っていった。
☆ ☆
「……ーい!起きろ、龍!」
「うー……ん?」
龍は体を揺すられ、声の方へ顔を向けた。そこには由梨花が腕を組み、眉間にしわを寄せて怒っているようだ。
「うーっす……」
「うーっすじゃないわよ!とっくに全授業終わったわよ!」
「え?嘘だろ?」
すぐさま教室に掛けてる時計に目を向ける。時間は四時を過ぎ、部活はもう始まってしまっているだろう。
「あ~あ……部活する気無くなったわ。てか弁当さえ食えてないよ」
「まったく……私は委員会があるから帰るなら帰りなさいよ」
「あぁ、そうする」
龍は鞄を持って下校した。
「てかこれからどうしようかな……」
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