序章:混沌の日常

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兄の情太郎は、後ろを振り返り追いかけて来る妹の福美を見て 「・・・・・・落ち着け福美、お前も中学2年生になったんだから。」 と優しく笑顔で諭し歩き出す。 そして、愛野家から6軒ほど右隣の大きな和風建築の門から 長い藍色に見える姫カットで福美と同じ制服を着た美少女が 出て来て愛野兄妹を見つけるととびきり素敵な笑顔で微笑んでから 「福美ちゃん、情太郎さん、おはようございます♪」 とお辞儀とともに挨拶をする。 「やっほー、麗ちゃ~ん♪」 福美も負けじと笑顔で右手を振り挨拶するが、その後頭部を兄の情太郎の 右手ががしっと掴み前に突き出して 「麗ちゃんが、丁寧にお辞儀してるんだからお前もやれ。」 と強制お辞儀をさせる。 「ああ、痛い、お兄ちゃん、痛い~っ!」 兄の強制お辞儀に抗議する妹。 「・・・・・・あ、あの良いんです情太郎さん。」 と情太郎を止める、麗ことフルネームは鬼王麗(きおう・うらら) 「そうかい、麗ちゃん♪やはり親子二代の付き合いでも丁寧にお辞儀されたら返すのが福美の為だと思うがそれに麗ちゃんのそんな所は俺は 好きだぜ♪」 とさわやかな笑顔で答える情太郎。 「・・・・・え、じょ、情太郎さんったらもうっ♪」 両手を頬に当て、頭から黄色い日本の角を生やして照れる麗。 彼女は鬼の血を引く魔法少女である。 対して妹の福美は、頬をハムスターのようにふくらませてすねる。 「ぷーっ、お兄ちゃんひどいっ!」 ちなみに愛野家は母親のみるくさんが天使の血を引く魔法少女であり 福美と麗は後三人の仲間と魔法少女ユニットを組んでいる。
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