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序章:混沌の日常
青く晴れた空の上で、悪の怪人と魔法少女が殴り合いをしていたり
どこかの採石場や街中でバイクに乗ったヒーローや戦隊ヒーローが戦っているのが日常茶飯事な混沌とした世界カオスアース。
そんな中でも人々は、それぞれの日常を謳歌していた。
海と山の間に挟まれた、日本の太平洋側の地方都市の一つ内或市
(ないあるし)で物語は始まる。
市内西側の山よりな町、鵜居巣根町(ういすこんちょう)は
凛久湖(りくこ)と言う湖が観光名所だ怪獣や半魚人に河童に人魚と
水棲の生き物たちが暮らしており町民と共存している。
そんな町の住宅街にある、木造二階建ての日本家屋の門柱に掲げられた表札
には『愛野』と書かれていた。
そんな愛野家の戸をガラッと引いて出てきたのは、上下黄色の学ランに
スニーカーを履き170cm程で引き締まった体つきをした目は釣り目気味だが可愛らしくみえる顔の赤い髪の少年だった。
「それじゃ、行って来ます。」
と後ろを振り向き挨拶をして、少年は家を出て目の前を右に回り歩いて行く。
「行ってらっしゃい、情太郎♪」
その後ろを、20代に見え息子と同じように赤い髪で胸の大きな
おっとりした表情の美少女が大きくなったような可愛らしい女性が見送れば
女性の左脇をどたどたと音を立てながら口にパンを加え白いセーラー服
を着た赤い髪の魔法少女になりそうな美少女が
「お兄ちゃん、まってよぉぉぉぉっ!!」
と言い急いで靴を履き兄の後を追う。
「・・・・・・もう、福美も気を付けてね~っ!」
母である女性、愛野みるくさんはおっとりした顔で送り出すと戸を閉めて家の中へと去って行った。
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