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「朝だよ、起きて」 コーヒーを落とす、コポコポという水音を遠くに聞きながら、目を閉じる。 次に目を開いたとき、何も映さず、虚無が広がるばかりであった瞳に、光が宿る。 しっかりしなきゃ。 また、心配かけちゃう。 「瑞希、そろそろ起きないと遅刻だよ?」 ドア越しに、兄の声が届く。 「ちゃんと起きてるよ、今行くね。」 急いで制服に着替え、リビングに向かう。
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