三十一、ずっと一緒に居よう

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「しかし、栄司、日に日に大人になっていくよな…。落ち着きがあると言うのか」 「友情のおかげだね?」 私の問い掛けに後藤は、 「いや、愛情のおかげの間違いだろ?」 私と後藤は笑い合った。 「私は少し寂しくもあるかな。可愛い栄司くんも悪くはなかったかも、今思えばね♪」 「まぁ、そうだな。無邪気だったもんな…。ってか、マジに栄司を大切にしてやってくれよな。イジケ癖は事故に合う前からの癖だからな」 「えぇ~?!イジケ癖はそんな前から?大人になってイジケられたら、私は殴られちゃうかもね」 そしてまた、笑いが収まらなくて、廊下の奥から、噂の栄司くんが現れた。 「何、笑ってんの?楽しそうだね」 あら~? ちょっぴり、顔が引き釣ってるけど。 「秘密~っ」 意地悪な私は隠してやる。 そして、栄司くんを試してやる。 「別にぃ~、どうでもいいけどねぇ~」 あらあら~っ。 やっぱり、そう言いながら後藤の目を見て疑ってる。 「栄司、おまえ本当に男らしくなったよ。おまえも守られてるばっかじゃなくて、この先は嫁を守ってやれよ?…って言う、そういう話をしてたんだよ(笑)」 後藤の言葉に、 「あぁ、なんだ。そんな事。当たり前だよ。敏ちゃんは僕の大切な人だからね」 栄司くんの言葉に、後藤はしっかり頷いた。
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