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キキーッ……
自転車の急ブレーキの音がして、男たちは振り返った。
「何してるんです?こんな所で。もしかしてレイプか何かですか?みっともないですねぇ」
「何だぁ?!クソガキィ!!」
自転車を降りて、恐れもせずに堂々とやって来たのは、私と同じくらいの男子高校生。
「そんな大声出すと、警察呼びますよ?」
怒りを逆なでするように、余裕な顔をして男たちに淡々と話す。
「ふしだらな女なんて、街の方に出たらいくらでも居るのに…そういう女の相手をしてあげたらどうですか?」
男たちを掻き分けて、私に近寄りそっと手を差し出した。
私はその手を握り、その少年の背後に震えながら隠れた。
「婦女暴行罪、及び未成年者略取は罪がかなり重いんですよ?…もう勘弁して上げて下さい、お願いします」
その言葉に男たちは、一瞬黙った。
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