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私のお母さんは厳しい。だからあんまり好きじゃない。
お母さんが入って来て空気が変わった……空気が澄んでる。
「……朝から騒がしいですよ」
キリッと私を睨むような目。やっぱり嫌いだ。
なんか食欲も無くなった。
「……食欲が無くなったので私、学校に行って来ます」
「えっ……花!?」
お兄ちゃんの言葉を背中で聞きながら私はリビングを出た。
あーあ……今日のご飯、美味しそうだったなぁ。
ハァー…とため息を吐いて一人で静かに家を出た。
家を出ても神社の中。そして広い境内を通って長い階段を降りると見慣れた面々が。
「おはようございます、花」
笑顔でそう言ったのは私のもう一人の幼なじみである葛城 汐(カツラギ シオ)だった。
汐は葛城財閥の令嬢で見た目も可愛いし、モテモテなの。茶髪でクルクルの髪にパッチリとした目にプルンとしてる唇。
「…遅いぞ」
そしてこの無愛想な奴が草壁 深月(クサカベ ミツキ)だ。黒髪で前髪を片方へ。いわゆるホストみたい。
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