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…食堂で。
…数日後。山代と夕飯を食べていた僕の瞳が、食堂に入って来る巧先輩をとらえた。
…保健委員長の港ちゃんと一緒に手を繋いでの登場に、ホッと胸をなで下ろす。
無事だったんだ。…よかった。
…食事を食べ終えてた僕は声をかけようと…
山代に先に戻ると声をかけてから、席を立った。
…カウンターにトレイを置いた所で、会長達の声に混じって聞こえてきた馴染みのある声にびっくりして振り返る。
「…よぉ。元会長様じゃねぇか。」
…委員長だ。
「…なんの用だ。」
「…リコールされた情けないその面を拝みにな。深卯に意地悪するから、そうゆう事になるんだぜ?」
その言葉に、ため息がでる。
…情けないのは、こっちだよ。委員長?…前はそんな事言う人じゃなかったのにな。
ぐっと唇を噛み締めた。
「…………深卯って、誰だ?」
…転校生の名前を記憶してないらしく、港ちゃんを見上げる会長の瞳は、頼りきっていた。どうやら相当仲が良いらしい。
「…そんなに見つめちゃイヤーン。…つい、襲っちゃったらどうしてくれんの?会長。」
…そう言って、茶化して…
港ちゃんが考えるようなそぶりをする。
「…深卯って、確か…転校生の名前だよ。会長。」
「…あぁ。あの…」
…そう言った会長の瞳は、興味深そうに揺れた。
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