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「え…、山代?僕、何処行くの?」
…廊下を僕の手を引いてスタスタと歩く、山代の背中に声をかける。
「…俺の部屋。あんなガラスだらけの場所で眠れないだろ?」
…いや、ガラスだらけにしたのはお前なんだけど。
「…部屋なら、大丈夫だ。…今頃、委員長が片してる。」
あの王様が?…ウソだろ?
…見上げた山代が微笑んだ。
「………副委員長の事。風紀に推薦したのは、委員長だよ。」
「え……?」
「副委員長は前の風紀の先輩が推薦してくれたんだと、思ってたみたいだけど。副委員長を風紀に引き入れたのは委員長なんだ。…だから、今回の事は、それなりに反省してると思う。」
……そう言って、山代は頭を数回撫でた。
「委員長に時間をあげて?考える時間。…大丈夫。きっと、戻って来るよ?あの人は…。」
…その言葉が凄く嬉しくて、僕は勢いよく頷いた。
信じてみよう、怖くても。
僕が憧れていた゛長谷川愛斗゛とゆう男を。
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