はじめに

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背中をツンツンとする感触。 何事か!と振り返る佐藤くん。 後ろの席の高田くん。 彼は俺って言うか佐藤くんにボソッと伝えました。 この時正に、佐藤くんが絶望から救われた瞬間だった。 エクスカリバーを引っさげ、彼は斬りかかる。 「アイムディナー」 教室が揺れた。 この時正に、教室は爆笑の渦に包まれた瞬間だった。 浅はかな佐藤くんは再び絶望に走る。 高田くんに怒りを覚える佐藤くん。 恥ずかしい佐藤くん。 実に忙しい佐藤くん。 彼はこの時、悟りを開いた。 (アイムディナー…私…夕食…え?)←悟り 悟りとは、万物を見通した事だけを指す言葉ではないのか。 人は知らなければならない。 知らなければ正しい道を的確に読む事など到底できやしない。 俺は思った。 後悔するからこそ、人は考えるのだと。 人は考えることによって最善を尽くすのだと。 …? 動物だって考えるよな。 今のは無しだった。←悟り つまり何が言いたいのかと。 彼はバカのレッテルを頂戴したのだ。
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