はじめに

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からかわれる毎日。 楽しくない授業。 気力と言うものが薄れ、遂には登校拒否へと陥った。 【中略】 中学一年、冬。 自宅警備員に飽きてきた佐藤くん、いつの間にかグレていた。 金髪。 ピアス。 喫煙。 飲酒。 それはもう実に分かりやすくグレていた。 彼は性格を変えたわけでも無く、絶望による衝動みたいなカッコよさげなモノから何かを得た…とかそんな物は何もなかった。 答えはこうだ。 めそめそ生きる自分を見つめ、コレは駄目だと。 何かから逃げるのではなく、全てから逃げているだけではないかと。 絶対良くないと。←悟り なら逆にオラオラしてみようかと。 幸いにも、俺っていうか佐藤くんの環境にソレの入り口は存在していた。 彼は良くないグループの家に出入りするようになり、自分と言う存在を確立し始めたのだ。 間違いでもよかった。 めそめそ生きるなんて御免だった。 自分を下に見ていた連中より上に行きたかった。 こうして、佐藤くんは英文を切っ掛けにヤンキーの称号を手に入れたのだった。 英語って凄いんだなと思った。
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