パートとしての始まり

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そんな時、例の先輩が、現場にきた。 来るなり私を殴ってなに怠けてんだばかやろーと言われた。 私は、訳が分からなかった。 確かにいつも測量しては、合わない計算とにらめっこして、現場止めてしまっていたけど、 妥協もしたくなかった。 でもその想いはわかって貰えないんだともおもった。 だからと言ってその想いを口に出して伝えようなどとも思わなかった。 そして、心の中で唯一起き上がっていた、意地も、 パキパキと音を立てて崩れていった。 そんな気がした。 それから、そのまま話があると、先輩と共に会社に戻り 私はこの会社にいても何の役にも立ちませんから、今日限りで辞めさせていただきます。 と伝えた。 それでも、部長は、ああせいせいするわと 私に最後のイヤミを言った。 正直こんなものかとも思った。 私はその日から無職となった。
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