プロローグ

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「好きです。」 そうやって付き合った私たち。同じクラスで、なんとなく話してるうちに好きになって、1年間温めた気持ちを伝えたのが中2だった。 誰から見てもお似合いだって、友達が言ってくれたっけ。彼もまた、私にたくさん優しくしてくれた。2人の誕生日を祝いあったし、デートもした。 なのに。 付き合って1年の記念日に、私たちは別れてしまった。 「最初から好きじゃなかったから。」 どうして。あんなに、好きだよって言ってくれたのに。 あぁ、そっか。そういうことか。 最初からってことは、私の好きは、一歩通行で、あなたにとっては迷惑なものでしかなかったってことだったんだ。 「そっか、ごめんね。」 これが私の初恋で、失恋だった。 そして、これが私の、「対人恐怖症」への入り口だったのだろう。
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