0人が本棚に入れています
本棚に追加
母「この子に名前をつけましょう」
父「そうだなぁ…タキトなんてどうだ?」
母「いいわねぇ...それにしましょ!」
「おんぎゃあ、おんぎゃあ!」
父「よーしよし、今日からお前はタキトだ!強く育てよ!」
こうして生まれたタキトという一人の子。
ノース村では子供が少なく、子供が生まれるたびに宴をするのが習慣だ。
村の中ではもうお祭り騒ぎになっている。
その夜。
(ドンドコ、ドンドコ、ドンドコ)
「「「はい!はい!」」」
「ヤーレ!ソーラン!ソーラン!ソーラン!はいはい!どっこいしょー!どっこいしょー!」
「子供が生まれたわっしょい!」
村の人々は思い思いに歌って踊って子供が生まれたの祝った。
そして、何ヵ月かたったある日。
タキトの左肩にあるアザが出来た。
しかもぶつけたようなアザでは無く、なにか模様のようなアザなのだ。
父「このアザは...」
母「パパ!なにか知ってるの?、タキトはこのアザが出来てからずっと高熱なのよ!」
父「これは俺の家の古くから言い伝えられている呪いのアザだ」
父「まさか本当にあるとはな...ただの言い伝えだと思っていた。このアザが出来た者はまわりに災いをもたらし、まわりを不幸にし、そして、まわりの者が死んでいくというアザだ...」
母「そんな....なぜこの子が...」
父「わからない...ただこの子はこの村に居さすわけにはいかない。」
母「嫌!嫌よ!絶対にこの子を捨てさせない!」
父「わかってくれ...ごめん...」
そう言うと父は目にも止まらぬ速さで母の後ろにまわり、手刀を放ち母を気絶させた。
父「ごめん...そして、タキト....ごめん...」
そして、父はタキトを村から離れた魔物の森へと捨てた。
最初のコメントを投稿しよう!