1 case study さやかちゃんの場合

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ハタチの時は、学生だったし、それで「大人」って言われてもねえ。 と思ってた。 だけど、社会人になっても、 税金納めても、年金納めても、 選挙に行っても、 肌になじまないハンドクリームみたいな「大人」ってフレーズ。 そんな感覚を見事に引きずったまま、今日私は三十になる。 三十で、ハタチの頃の感覚のままってのは、微妙? 高校生の頃、三十って言ったら、 もうほとんどの人生の先行き決まってるんだろうなとか思っていた。 子どもとかも何人かいて、昼ドラとか見てるかもね、 いや、むしろオバサン化しているかもしれない。 そう思ってたけど、今の自分は十代の頃、 色々予感した事とは違う仕上がりになっている。 まあ、だいたいの先行きはなんとなく決まりつつあるけど、満足してる。 ハタチくらいの頃と比べたら、お酒も残りやすくなったし、 お肌なんかは入念なメンテナンスを必要としているけど、 オバサンにはなっていないと思う。 アラサーの強がりと思われるかもしれないけど、偽りない本音です。 女にとって三十の大台ってヤツは、 ここまでを頑張ってステージクリアしておけば 二十代の女子特有のモヤモヤ感(恐らく大半は自分を見失ってしまう状態からくると思われる)とか、 中途半端な状態から来るストレスから 開放されるんじゃないだろうかとさえ思ってるんだけど、 どうしたもんだか、この考えを私の近しい人たちはなかなか、受け入れてくれない。 まあ、ゴーイングマイウェイを貫くには ある程度のタフネスがいつだって必要だ。 .
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