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麻衣子は一部始終を説明して、さやかちゃんににっこり微笑んだ。
「きっと、さやかちゃんの赤ちゃんが、託児所入所の第一号になるかしら?」
「麻衣子さん、そこまでみんなのこと」
さやかちゃんが涙ぐむ。他のスタッフもしみじみ感じいっているというのに、麻衣子はとんでもない事を言った。
「あら? ペットを飼うときだって、死ぬまで面倒をみる覚悟で飼うのよ。それなのに私が大事なスタッフを疎かにすると思うの?」
麻衣子。例えにペットを出されたら、この雰囲気ぶち壊しだよ。
「死にたくなるくらい忙しくなるわよ! みんな馬車馬のようにしっかり働いてね」
「ひいいいいー」
みんなの悲鳴が轟いた。
こんなわけで、翌日から、誰もが馬車馬モードになっていた。私も外出、直帰の三日間だったので、石崎君と出かけることを忘れた……。
フリをしてみたのだが。
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