第一章

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「ちょっ!ちょっと待ってホント!金とか持ってないから! いや、マジで殺しても意味ないから!」 俺の必死の説得にも耳を貸さない山賊共。 くそーこうなったらやってやるよ… このまま訳もわからず死んでたまるか! 「へっ…諦めたみたいだな。 これで終わりだ!」 振り下ろす刃。 だが俺は大人しく殺されるつもりは…ない! 俺は横に刃を避ける。 相手は避けられると思っていなかったようで刃を下ろしたまま動かない。 「ガラ空きなんだよぉぉ!!」 俺は相手の顔面に渾身のパンチをお見舞いする。 「ぐはっ!」 山賊は刃を残し吹き飛ぶ。 って吹き飛ぶ…? 山賊は十m程吹き飛び大木に激突すると漸く止まった。 「俺ってこんなに力強かったっけ?」 俺が自分の力に驚いているのをよそに山賊も驚いているようであった。
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