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森の中を進む一団。
馬に跨り進むその一団は数百人程で構成されている。
甲冑を身に纏い、腰には装飾がされた美しい剣が携えられている。
その一団の先頭で率いているのは、他の者よりも豪勢な甲冑を纏っている男。
そこに一人の青年が近づいて来た。
「吏粛(リシュク)様。そろそろ山賊共のアジトかと…」
「うむ。奇襲には気を付けこのまま進軍せよ」
「はっ!」
一団は緊迫感を持ちながらも粛々と進軍する。
「報告!吏粛様、この先に山賊の姿を発見しました!しかし…」
言い淀む部下に違和感を感じた吏粛は目を細める。
「どうした…?」
「はっ!それが…山賊はすでに何者かに討ち取られた様子。数十の部下と共に山賊の頭の亡骸を確認しました」
「なんだと…?討ち取ったのは何者だ?」
「分かりません。既に周りには人はなく、こんな森ですので見たものもいないようです」
吏粛は少し考え込むが、直ぐに案内する様に命令し、山賊の亡骸の下へと向かった。
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