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今日は嫌な予感がする。
またいつものように、何か巻き込まれるんだろうな。
そろそろ異世界とかに召喚されそうだ。
ちょっとフラグを立ててみた。
そろそろこの世界にも飽きてきたからな。
不自由ない暮らしをするのは簡単だが、それじゃあつまらないし。
タタタっと廊下を走る音が響く。
連夜が出て行ったからって、一気に静かになりすぎだろ…
さっきまで教室にいた女子も半分以上帰ったし。
「あっ、桐島君。連夜知らない?」
ガラガラと音を立て教室に入ってきたのは女の子。ダークブラウンの髪にこちらも茶色がかった瞳。
学年でもBest3に入ると言われている女の子で、連夜の彼女候補No.1(俺が勝手に決めた)の柊亜紀。
「連夜なら、たぶんまた告白されてるよ。さっき行ったから…あと5分くらいすれば戻ってくると思う」
柊さんとは俺もそこそこ仲がいい。
というか、俺と仲が悪い奴はこの学校にはほとんどいない。
俺のモットーは、使えるものはなんでも使え。だから、仲が悪い奴を作るのは勿体無い。
「急ぎの用事があるから、これ渡しといてくれない?」
差し出されたのは紙袋。これくらいなら邪魔にもならないしいいだろ。
「いいよ。なにか壊れる物とか入ってる?」
「CDくらいかな」
「了解。じゃあ、またね」
笑顔で手を振って教室から出て行く柊さん。
また暇になったし、片手間でできるようなゲームでもしとくか。
ポケットからスマホを取り出していじる。
ガラケーならいじるときの音はカチカチとかピッピッとかだけど、スマホならなんて表すんだろ?しゅっしゅっとかサッサとかはなんか違う気がするし。
それとスマホって片手でいじるには大きいんだよな…不安定になって落とすのは嫌だし、かといって両手が埋まるのも嫌だし。
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