きみとぼくのだいきらいなせかい。

ねえ、にげだそうよ。

ルルをだきしめると、

ルルからはおはなのにおいがしました。

ルルは、てれたようにわらうと、ぼくをだきしめかえしてくれました。

「きみのこと、あいしているんだけど、ぼくがもらっていいかな、きみを…」

ささやくようにそういうと、

ルルはまっかになってうつむき、

ちいさくだけど、うなずいてくれました。

これで、きみはぼくのものだね。

いっしょにこのせかいからにげだしたいよ。

ねえ、いっしょににげだしてくれる？

このいじわるなせかいから…。

ふたりだけのせかいをつくろうよ―――