手掛かりを追って

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「じゃあこの鎖を外せば良いのね?……」 彼女はそう言いながら、ヘキサクルから出て、鎖に手をかける 「そう、早く外してよ、こんな姿勢じゃ、身体中が痛くなってきそうだよ」 彼女は鎖を引っ張った すると彼女の手にした鎖はおろか、僕に巻き付いていた鎖は全て消えてしまった 鎖が消えたのと同時に身体中に力が溢れ始めた 僕は翼と腕を大きく伸ばしながら立ち上がる うん、この何にも縛られない感じ 最高だね 「ありがとう、やっと自由になったよ、と言っても仮釈放だけどね」 「動けるようになったの?」 彼女は少し疑問を持っているみたいだ まあ今の今まで凍り付いてたから、普通の生物は動けないじゃあ済まないよね 僕は身体中の氷柱や雪を落としながら答える 「まあね、さてこの後はどうするの?」
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