はじまり、はじまり

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「まあ、大体の人の知識はそんなもんだよな。 正確に言うと俺らはヴァンパイアの末裔だから、ニンニクも十字架も大丈夫だし、普通に太陽の下歩けるし」 そういえばそうだよね。 私のこと迎えに来た時森とはいえ木漏れ日があったわけだし。 翼と柊弥は苦手どころかちゃっかりシルバーアクセとして十字架身につけちゃってるし。 「ほとんどは人間と変わらないと言っても、普通の人間より少し治癒力高ぇし、夜の方が好きだし、牙だって生えてるし、血だって吸えるんだぜ?」 待って待って、ヴァンパイアっておとぎ話の中だけじゃなかったの? 「ドッキリ?」 ドッキリじゃなかったらどうするんだよ私! 命に関わるぞ! 「ドッキリじゃないよ? ほら牙、見てみる?」 ちょ、翼やめろ。 なんて思いつつまじましと見る。 あ、なんか八重歯がちょっと大きくなって鋭くなった感じだ。 「い、入れ歯?」 「もー!僕たち本物のヴァンパイアだよ?」 ごめんね、琉依、可愛い。 「それと僕たちのことは呼び捨てでいいからね」 「う、うん」 ちゃっかり呼び捨てにしちゃってたけど。
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