夜空に咲いた花火

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志保は戸惑いながらも 着いて来てくれた。 遠く離れた場所に 周也達の姿がぽつり見える。 空を見れば月や星が 輝いて、今思えば 最高の日だったのだろう。 二人で並んで座ると 志保の顔がやけに近く感じ 声を発する事が難しく 胸が窮屈になった。 膝を抱え前だけを見た。 五分は経ったであろう時に 僕は燃えるような恥ずかしさの中 言った。 昌典「あっ、、暑いね。」 志保「うん!そうやね。」 志保は僕の恥じらいを わかったように 笑顔で答えた。 その志保の優しさが 僕の恥じらいを絶った。 先輩、武司から発した 突拍子もない事からの 毎日、志保との会話の無い 辛い日々だった。 それが優しく僕の堅さを 和らげる。 今しかない。 「志保、、俺なお前の事好きなんや!」 言い出した時には 羞恥心も後腐れも 無かった。
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