夏の終わり。

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近くの【よいひろ】と呼ばれる 公園で、聡志と後から駆け付けた 勝と三人で話した。 勝「なにこれ?」 そういって勝は嫌悪感を見せた。 聡志は只管僕を落ち着かせた。 わけもわからないまま僕は ただ時間を持て余した。 いつしか2時間の時間が過ぎ 夕日が顔を隠す時に 僕は家路を歩いた。 普段は自転車で通学していたが この日は自転車を乗る事も しんどく歩いて帰った。 家に着き僕の兄が 異変に気づき近づいて来た。 兄「どしたん?」 昌典「何もないけど?」 僕は部屋に篭り膝を抱えて泣いた。 大好きな武司君、大好きな志保、 どちらを取るかあの時の 僕にわからなかった。 僕は腫らした顔を忘れて 外へと出た。 そのまま何時間かは 記憶が無く気付いた時には タクシーに接触しそうになり、 運転手に向かって 「何で引かんかってんな!!!?」 タクシーの運転手は 口をポカン、と開けたまま すぐにタクシーを走らせた。 涙が込み上げた。 何故よりによって武司君なんや。。。 僕は汚い街を只管歩いた。 たまたま先輩の悠一〈ゆういち〉 と言う先輩からの着信に 戸惑いながら繋いだ。 すると僕の異変に気付き そそくさと僕を呼び付けた。 僕は拒みながらも先程の話をした。 すると悠一は僕を怒りつけた。 「次、同じ事したら、絶対許さんからな!」 と一言いい、僕を宥めた。 僕はその日志保を傷付ける事を 恐れて、離れる事を決意した。
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