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それから武司君は
志保の僕へ対する気持ちを
気付き前にも増して
更にエスカレートした。
僕は気持ちを押し殺して
見て見ぬふりをした。
志保は少しの間笑顔が消えた。
僕は学校内でも喋らなくなり、
苛々が募り、少し荒れた。
同級生の友達
前田相太〈まえだそうた〉
を呼び出して、
生活指導の先生みたいに
「お前染めたやろー?」
と無我夢中で殴りつけたり。
何をしていても、
ダメだった。
次第に聡志と周也と勝も
離れがちになり、
僕は一人ぼっちになった。
そんな時に僕は部屋にあった
ギターを引いた。
ギターコードは
武司君に教えてもらった。
その事が無償に頭から離れない。
僕はまた一人、泣いた。
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