夜空に咲いた花火

3/5
前へ
/30ページ
次へ
気付けば一時間近く経っていた。 辺りは真っ暗で少し肌寒くなり、 遠くで野犬の吠える声もした。 僕は志保の存在を確認した後、 酒のピッチが上がり 上がり出すテンションを 抑えながら、 遠くからみんなを見てた。 志保はマイペースに お酒を啜る。 その姿が愛らしく感じた。 二人で話しよう! そう思い、志保との距離を 少しずつ埋めて行った。 でも僕は悲しくも声を かける勇気が無い。 その時に近づく気配を感じ、 その方に顔を向けると 周也と勝だった。 「行って来いよ!」 この場所の空気と お酒の少しの酔いに どちらが発した言葉なのか わからなかった。 そして僕は志保に 赤面しながら声をかけた。 「二人で話がしたい。」
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加