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「瑞希ちゃーん!」
廊下を歩いていると、後ろから結衣の声が聞こえました。
身の危険を感じてしゃがむと、上を何かが通りすぎました。
「キャアアァァァァ!!」
「うわっ!」
「痛ぇっ!」
「ぐえっ!」
ああ…廊下を歩いていた男子生徒にぶつかったようです。
…この場合、ボクは悪くありませんよね?
「ひどいよ瑞希ちゃん!なんで避けるの!?」
「ひどいのは後ろからすごい勢いでぶつかろうとしたあなただと思います。」
「私は悪くないよー。」
「男子生徒にぶつかったじゃないですか。」
「う……。」
反論できないらしく、黙ってしまいました。
はぁ…やれやれ。
「次は気をつけてくださいね。」
「うん、次は気を付けるよ!」
切り替え早いですね!
「ねえねえ、この人がみーちゃんの友達?」
「はい、そうです。」
「かわいいー!瑞希ちゃん、この人の名前は!?」
「中野奈緒です。」
「私は綾瀬結衣!よろしくね!」
「よろしくね、ゆいゆい!」
「かわいいー!」
おお……テンションが高い人同士の会話です。
既においてけぼり…。
べ、別に、会話に入れなくて寂しいとか思ってないんだからね!?
…ツンデレの人ってすごいですね。
口に出してるわけじゃないのに恥ずかしくなりました。
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