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「あ、瑞希ちゃーん!」
廊下に出ると、結衣がこっちに向かって走って来ました。
結衣はどんどん近づいて来て…近づいて…。
「止まってくださ……あうっ!!」
「痛っ!」
…まさかの衝突。しかも痛い。
ああ見えて結衣は足が速いので、結衣から走って衝突されたら痛いです。
「えへへ、失敗、失敗。」
「どんな失敗ですか…これは…」
「瑞希ちゃん、おはよう!」
「ええ、おはようございます…」
突っ込みは無視ですか…。何事も無かったかのように挨拶してきました。
「あれ?背伸びた?」
「昨日会った人が言う台詞じゃないですよ、それ。」
「やっぱり?」
自覚あったんですか。
「それより、担任誰だった?私は田崎先生だったよ。」
「要するに去年と同じだったんですね。ボクは伊阪先生でしたよ。」
「どんな先生?」
「ええ、まあ…凄い先生ですよ。」
本当に、色んな意味で。
「ふーん。また話してみよう。」
「そうですか。」
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