神界

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「あのぉ…あそこで、翼竜に潰されているのって…」 俺がおずおずと月詠に聞いてみると、 「ああ、あれがアルカディアの世界神だ。嘆かわしいことにな…でだ、先ほどのあの莫迦の発言で大体の事情が分かったが、簡単にでいいからこうした理由を教えろ」 「yes,sir」 無駄に発音をよくしたのは置いておくが、 月詠にここまでの顛末を説明した。 すると、月詠は… 「はあ…少し待って置け」 顔から全ての感情が抜けた能面のような表情になり、アルカディアの世界神のもとに歩いて行った。 「はははっははいぃぃぃぃ」 能面で背後から黒いオーラのようなものを出さないでもらいたい… めちゃ怖いから… 「おい…この莫迦、世界神の自覚があるのか?」 ここまでの月詠の声色は平坦で感情が含まれていない…それが逆に恐怖を煽る… 「月詠さま…こえぇ…絶対に怒らせないようにしないと…」 『キャウ…』 俺の独り言に同意するように何かの鳴き声が聞こえた。 「ん?」
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