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顔にケチャップを付けた状態は非常に怖いので、
「夢は現に現は夢に」
ハンカチ(拭いた部分の汚れを完全に取り除く)を作り月詠に渡す。
「これで顔を拭いて下さい…その状態は直視できないので…」
「おお、これはすまん」
月詠は素直にハンカチを受け取り、顔についている汚れを取っていく、よしっ、浄化の能力もしっかり機能している。
顔を拭き終わると月詠は俺と俺の膝の上でリラックスしているドラゴンを見て、
「ほぉ…白がそこまで我ら以外に懐くとは珍しいな」
「は?白ってこのドラゴンのことか?俺は特に何もした記憶がないのに過剰なほどに好意を寄せてきたんだが、どんな奴にもこんな態度じゃないのか?」
それを聞くと、月詠は少し驚いた顔をした後、疲れたような表情を浮かべ、
「ああ、現にここに連れて来た時にアルカディアの世界神が触ろうとしたんだが…
触るために出した右手を引っ掻いた後ブレスを顔面に向けて吐いたからな…まあ、我ら三兄弟以外の者には差異はあれどおおむねその様な態度でな…少し困っていた…」
月詠はそういうと、ため息を吐いた。
まあ、なんだ。お疲れ様です…
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