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おばあちゃんが夜に出かけてしまった。
ぼくは帰ってこないんじゃないかって思って泣いて、家のドアの鍵を開けた。
おかあさんもおとうさんも寝ているはず。
ドアを押して開ける。
おもっていたよりも明るくてほっとして、夜を見る。
誰かがぼくを見ている。
おばあちゃんかな。
くらいせかいを見回して、誰かをさがした。
見つけた誰かは上にいた。
そっか。
夜にカーテンを閉めるのは、あれにこっちをのぞかれないようにするためだったんだね、おばあちゃん。
あんなにいっぱい眼があるなんて、おばけみたいだ。
きっとおばあちゃんたちはあれに食べられちゃったんだ。
だってほら、口がある。あんなに赤いのは何でだろう?
ぼくはなんだか泣きたくなって、家のなかに戻った。
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