kiss 2 ふたりきりの夜

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わかってないなぁ。 四方山部長の眼力の怖さは、 もう人間のレベルを 遥かに超えてるってことに、 どうして気づかない? 時折、 私に向ける視線は、 冷酷そのもので、 毎回何もしてないのに、 土下座したくなる衝動に駆られる。 勿論、ミスなど言語道断。 部長の手を煩わせようものなら、 その後、 一体どんな仕打ちにあうのやら.... 想像して寒気をもよおした私。 それを見て彼は、 未だに不思議そうな顔を向けている。 アレだけ四方山部長と一緒に 行動している機会が多いのに、 彼には私のような視線を送られることは 無いのだろうか?? 「つうか、これ、 お前の仕事じゃないんだから、 みんなに返してこいよ」 先ほどの経費精算について、話を戻す小栗だが、 当の本人達は、 もうとっくにオフィスから姿を消している。 これ以上、問答を繰り返しても、 仕事は終わらないと判断し、 会話を切り上げることにした。 「皆は、営業周りで忙しいんだし これも私の仕事だと思ってるから、 いーの。 これぐらいしか、 サポートすること出来ないから」 もう小栗無視! さっさと仕事しよ! .
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