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小栗の発言にビビッている私を無視して、
彼は月を見上げるように、窓の外を眺めた。
「さて、行くか。
会社から月島って、
どれぐらいで着くかな?」
さっさと自分のデスクに向かい、
バーバーリーチェック柄が、
ワンポイントに入った黒の書類鞄を掴むと、
私のネームプレートも
”出勤”プレートを、
裏側の赤いプレートへと、
ひっくり返した。
「小栗待って」
デスクの電気を消して、
慌てて背中を追いかける。
さっきのって.......
空耳??
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