kiss 2 ふたりきりの夜

21/27
2039人が本棚に入れています
本棚に追加
/27ページ
小栗の発言にビビッている私を無視して、 彼は月を見上げるように、窓の外を眺めた。 「さて、行くか。 会社から月島って、 どれぐらいで着くかな?」 さっさと自分のデスクに向かい、 バーバーリーチェック柄が、 ワンポイントに入った黒の書類鞄を掴むと、 私のネームプレートも ”出勤”プレートを、 裏側の赤いプレートへと、 ひっくり返した。 「小栗待って」 デスクの電気を消して、 慌てて背中を追いかける。 さっきのって....... 空耳?? .
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!