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........そうだったんだ。
「ごめん。
そんなこと知らなくって、
てっきり小栗は、
仕事が綺麗さっぱり
終わってるのかと思ってた」
小栗は、ちらりと私のほうへと視線を向けた。
小さくため息を吐き、
狭い座席の間に縮こまっている
長い足を組み替えてから、尖らせていた唇を開いた。
「今日のプレゼンで、ちょっとコケてさ...。
まあ、
再チャンス貰ったから
次のプレゼンまでに、練り直したいんだよね。
急ぎじゃないけれど、
より良いものを仕上げたいという、
俺的なこだわりです」
珍しく、彼が失敗談を語る。
いつもは、営業取れた武勇伝ばっかりなのに.....。
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