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「またもや山です、小栗様」
束になった営業マン達の、
手付かずの領収書を開いて小栗に見せた。
「あ痛たた」
と、頭を抱え、
毎度の如くズバリと指摘する。
「お前さあ、人が良すぎるんだよ。
何で引き受けちゃうわけ？
そもそも経費精算は、
自分が自腹切った分を
会社に請求するわけで、
人に任せるって事自体、
間違ってると思うよ、俺は。
経費精算しなかったら、
自腹食らうだけなんだからさ、
会社側としては、
出さないでくれたほうがいいワケだろ？
そんなのやらないで
皆の分、出さないでみたら？」
「いやいやいや、
そんなことしたら、
営業部の皆様に吊るし上げられますから」
「それ。
......見てみたい気もする」
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