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kiss 8 [プレミアムな彼]
其の発端となったのは、
総務課の可憐な乙女。
東野さんの名前を
出したことにある。
あんなのいつも通りの冗談で、
小栗が私にいうようなことを言っただけ。
其の後、
新橋の焼き鳥屋さんで
不機嫌MAXだった小栗。
ちゃんと謝ったつもりなのに、
彼の意地悪は
もはや今までで最大級である。
「何を、馬鹿な事言ってるの?」
私を抱きしめたアイツを
思い切り突き放した。
ちょっとよろけた小栗は、
いつも以上に飲んでるからか、
足元がおぼつかない様子だ。
「調子に乗りすぎ!」
つい言った言葉が、
更なる私への憎悪になったのか、
再度私を抱きしめに来る。
「小栗?」
冷たい瞳が私を見つめ、
口を塞がれた。
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