kiss 15 [アイシテル?]

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「私。小栗君に嫌われちゃったんです。 もう....。諦めようと思ってます.....」 「なんで!! 好きなんでしょ?」 つい熱くなる私。 なんで? 諦めちゃうの?? 「これ以上、彼に嫌われたくないから」 はにかんで笑った東野さんを見て、背筋が寒くなった。 彼女と同じように笑う私。 『これ以上、嫌われたくない...』 そんな理由で、何度も恋を諦めてきた。 前に進めなくて、足踏みしてきた。 嫌われたくない。 今を....壊したくない。 踏み込んだ先に、あなたがいなかったら、 立ち上がれないから....…。 「協力して貰って感謝してます。有り難う御座います」 彼女は.........私だ。 私は彼女の手を握った。白くて細い指先。 桜貝のようなピンク色の小さな爪。 儚く散り行く桜のような恋を、 私は終わらせて欲しくない。 「もう一回。頑張ろう。 このまま終わらせるなんて考えちゃ駄目だよ」 私が、小栗の気持ち変えてみせる。 小栗、恋.........しようよ。
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