kiss 15 [アイシテル?]

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「嘘つくなんて...最低」 「最低で結構だね。 お前のほうこそ、協力するとか言って 焚きつけるだけ焚きつけて挙句の果てに失敗して、 更に追い討ちかけたんだ。 お前のほうがよっぽど酷いだろ」 小栗の言葉は、まるで氷のナイフのように、私の心の奥深くまで抉っていく。 「酷いこというね」 そうだよ。上手く行くと思ったんだよ。 絶対、二人は結ばれるんだと思った...。 だって、東野さんは、 小栗にお似合いの彼女だから。 可愛くて、 素直で、 小栗のこと心の底から好きなんだ。 其の愛に偽りなんか無いんだよ。 逃げてばっかりで、 嘘つきなわたしなんかより、 ずっと、真っ直ぐに小栗が好きなんだよ。 ほんの少しだけ手を差し伸べれば手に入る幸せが、 直ぐ其処に在るのに、どうして捕まえようとしないの? 「いらない」 なんて、どうして言えるのか。 私には、判んないよ。
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