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だって、もっと早く買い物終わると思ってたんだもん。
特売セールなんかで店が混んでるからいけなかったんだ!!
店のせいにするが、全て私の行動の遅さによるものである。
シュシュでラフにアップにしたポニーテールのこぼれた乱れ髪を
ちょっと整え、前髪をテグシで撫でつけてから
突っかけていたサンダルを脱いだ。
めちゃめちゃ普段着、しかもメイクは、汗で剥げまくり、
けれど、直すという手段はなさそうなので、そのまま小栗に挨拶。
「い、いらっしゃい」
「お邪魔してます」
そして、
鍋を持ったモリリンが、
テーブルにドーーーンンと鍋を置く。(またかよ!)
この前、杉田君が座っていた位置と同じ場所で、
クッションを抱きかかえた小栗がしゃがみこんでいる。
なーんか、変な感じ。
今日の小栗は、借りてきた猫のように大人しい。
モリリンが居るからという理由だけではなくて、
なんか、ちょっと、いつもと違う。
先程買ったばかりの、
食後に出したスイカを食べながら、
モリリンの話に頷くことしかしない小栗を眺めた。
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