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kiss19 ー笑顔の仮面ー
”人魚姫”は、声と引き換えに、人間の姿を手に入れた。
彼女は、深い海の底で想ったのだろう。
”言葉なんて無くったって、想いは届く”
けれども、彼女の想いは届かず、
言葉を発することが出来る別の姫と皇子は恋に落ちた。
この物語の悲劇は、
時に言葉は嘘つきで、
目の前にある真実を隠すことを、皇子が知らないことにある。
言葉よりもずっと大切な事を知らずに人を愛したことにある。
じゃあ、
言葉は時に偽りであると知っている彼女に、
気持ちを伝えるには、どうすればいい?
言葉にならない想いを伝えるには、
泡と消えた”人魚姫”のように何を犠牲にすれば届くのだろう。
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